閑居人のアイデア
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最終更新日:2014年10月31日
自動車技術会2014年秋季大会において、日野自動車が気筒休止に関する論文を発表した。しかし、その論文発表
の動機は、気筒休止システムの採用によって近い将来に大型トラックの大幅な走行燃費の改善を図ることが困難であ ることを世間?や国土交通省?に喧伝したいがための行為のようにも思えるのである。そして、日野自動車の気筒休 止の論文発表の真の目的は、2015年度重量車燃費基準を強化する次期の重量車燃費基準を緩い燃費基準に設定さ れるようにするため、欠陥のある気筒休止の技術を将来的な新技術のように偽装・カムフラージュした誤った技術情報 を提供しているようにも見えるのである。これは、筆者が浅学菲才のポンコツ元技術屋であるが故に陥ってしまった誤 った見方かもしれない。しかし、ここでは、そのようなことを意に介さず、この論文の中に述べられている日野自動車の 主張内容の合理性・有用性について、差し出がましくも、自由気ままなに検証して見ることにした。その結果は、以下の 通りである。
1.自動車技術会2014年春季大会で日野が発表した大型トラックの気筒休止技術の概要
日野自動車は、自動車技術会2014年秋季大会(=2014年5月21日(水)〜23日(金)開催)において、以下の大会プロ
グラムのコピーに示した「過給ディーゼルエンジンの気筒休止についての一考察」(文献番号20145364)と題する大型ト ラック用ディーゼルエンジンの気筒休止システムに関する論文を発表した。
因みに、上記の論文の抄録を抜粋すると、以下の通りである。
これによると、自動車技術会2014年秋季大会において論文発表した日野自動車の気筒休止システムは、「高速道
路走行にて4%の燃費低減が期待できる」とのことであるが、「過給機のサージングにより安定した運転が出来 ないため、気筒休止成立には過給システムの改善が必要」とのことだ。即ち、日野自動車が提案?・推奨?する気 筒休止システムでは、大型トラックの高速道路走行時には4%の燃費低減が可能であるが、早期の実用化が困難との ことである。
1−1 日野が論文発表した大型トラック用ディーゼルエンジンの気筒休止システム
日野自動車が研究開発(=シュミレーション計算)を実施した大型トラック用ディーゼルエンジンのエンジン仕様と「気
筒休止システム」は、以下のように述べられている。
(1) 気筒休止システム
(2) 吸気弁・排気弁を停止する機構(=VVA:Variable Valve Actuation機構)
(3) シュミレーション計算を実施したディーゼルエンジンの仕様と気筒休止システム
1−2 日野が論文発表した大型トラック用ディーゼルエンジンの気筒休止システムの特徴
この日野自動車が研究開発(=シュミレーション計算)した「気筒休止技術」の特徴は、以下の2点と考えられる。
@ 吸・排気弁の停止機構(=VVA:Variable Valve Actuation機構)を備えていること
A 全気筒に連結した1台のターボ過給機を装着していること
この論文発表の日野自動車の「気筒休止」の技術は、エンジンの全気筒の吸気ポートと排気ポートに1台のターボ過
給機を連結して装着した2段過給とし、そして吸・排気弁の停止機構(=VVA:Variable Valve Actuation機構)を備えた 「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式のシステム」である。このように、少なくとも1台のターボ過給機をエ ンジンの全気筒の吸気ポートと排気ポートに連結し、吸・排気弁の停止機構(=VVA:Variable Valve Actuation機構)を 備えた「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式のシステム」は、下表に示したように、日野自動車の他にも、 いすゞ自動車、三菱ふそうからも数多くの特許が出願されている。このことは、気筒休止による過給ディーゼルエンジン の燃費向上を可能にするためには、ガゾリンエンジンの場合と同様に、吸気弁・排気弁を停止する機構(=VVA: Variable Valve Actuation機構)が必須であるとする意見が、大多数のトラックメーカの技術者・専門家の間では主流を 占めていたと推測される。
そもそも、特許申請とは、新規に発案した新技術を特許庁に登録し、その新技術を実用化する際に他者(=他の会
社や個人)の模倣を排除して独占的な実施権を確保する場合や、その新技術の使用時に他者からの特許侵害の異議 申し立てを防御するために行うものである。したがって、トラックメーカが特許申請する新技術は、特許申請の時点にお いては、将来的に実用化の可能性があると判断したものに限られるのである。そして、実際に各トラックメーカからは、 これまで数多くの「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式のシステム」の特許が既に出願されている。このこ とから判断すると、吸・排気弁停止の機構を備えた気筒休止システムは、大型トラック用過給ディーゼルエンジンに採 用して実用化できる技術であると、日本のトラックメーカの技術者・専門家が確信していたものと推測される。
つまり、これまでは、吸気弁・排気弁を停止する機構(=VVA機構)を不要とする気筒休止システムは、大型ディーゼ
ルトラックの走行燃費を向上する技術としては実用化が可能と考えるトラックメーカの技術者・専門家が大部分であっ たと考えて間違い無さそうである。そのような状況において、自動車技術会2014年秋季大会において、日野自動車が 「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式のシステム」の論文が意気揚々と発表したのである。ところが、驚く ことに、この論文では、次項に詳述したように、この気筒休止システムについての「吸気弁・排気弁を停止する機構(= VVA機構)」に起因する致命的な欠陥の存在が明確に示されているのである。このことは、将来的な大型トラックの燃 費改善技術として期待していた日野自動車以外のトラックメーカの技術者・専門家を大いに落胆させたものと推測され る。
1−3 日野の「全気筒連結過給機&吸・排気弁停止式の気筒休止」の技術における燃費改善の問題点等
この日野自動車の全気筒に連結した1台のターボ過給機を装着し、そして吸・排気弁の停止機構(=VVA:Variable
Valve Actuation機構)を備えた「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休止システム」を大型トラック に搭載した場合の燃費改善のシュミレーション計算の結果として、この日野自動車の論文では、以下のよう述べられて いる。
このように、この日野自動車の「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休止システム」を大型トラッ
クに搭載した場合、シュミレーション計算の結果では、エンジン軽負荷時に休止気筒を増やそうとすると吸気弁・排気弁 の停止によって給気圧力比が上昇し、かつコンプレッサ流量が減少するため、コップレッサ作動線がサージングライン に近づくことから、思うように休止する気筒を増やせないとのことである。
このように、この日野自動車の「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休止システム」は、エンジン
軽負荷時に一部の気筒休止の際に休止気筒の吸・排気弁を停止させる構造のためにエンジンの吸気量が半減するた め、全気筒に連結した1台のターボ過給機の給気圧力比が上昇し、かつコンプレッサ流量が減少し、コップレッサ作動 線がサージングラインに近づく構造的な不具合が生じるのである。したがって、この日野自動車の「全気筒連結の過給 機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休止システム」は、大型トラックの走行燃費を向上するディーゼルエンジン技術と しては、次項に示すような致命的な欠陥を持つ技術である。
2.日野の「全気筒連結過給機&吸・排気弁停止式気筒休止」技術の燃費改善機能の欠陥
この日野自動車の「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休止システム」は、大型トラックの走行燃
費を向上するディーゼルエンジン技術としての致命的な欠陥を纏めると、以下の通りである。
「欠陥1」
「欠陥2」
つまり、日野自動車の「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休止システム」の技術を大型トラック
用の6気筒過給ディーゼルエンジンに採用した場合は、エンジン軽負荷時に3気筒を休止させて残りの3気筒を稼動さ せる運転は、エンジンの殆んどの実用回転領域において不可能である。そのため、大型トラックの実走行で多用される エンジンの1/2負荷以下の運転領域において、以下の図に示したように、燃費改善に有効な3気筒を休止させて残り の3気筒だけを稼動させることが不可能である。
● 日野の「吸・排気弁停止式の気筒休止式の6気筒エンジン」におる気筒休止制御のマップ
このように、日野自動車の「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休止システム」は、大型ト
ラックの実走行時に多用されるエンジンの1/2負荷近辺より以下の低負荷時ではターボ過給機のサージング 問題が発生するため、6気筒エンジンの3気筒を休止させる運転が殆んど不能となる欠陥がある。
1−4 日野の「全気筒連結過給機&吸・排気弁停止式の気筒休止」の技術における燃費改善の予測
日野自動車の「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休止システム」は、全気筒連結の過給機を
備えた吸・排気弁停止式の特徴的な構造のため、エンジンの軽負荷時に多数の気筒を休止するとターボ過給機のサ ージング問題が発生する構造的な欠陥がある。そのため、日野自動車提案の気筒休止システムを6気筒過給エンジ ンに採用した場合、エンジン軽負荷時に3気筒を休止させる運転が殆んど不能となる欠陥がある。このように、日野自 動車提案の気筒休止システムは、大型トラックの実走行時に多用されるエンジンの1/2負荷近辺より以下の低負荷 時では、燃費改善の要素・要因となる3気筒を休止させるエンジン運転が殆んど不能な技術である。したがって、この 「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休止システム」を6気筒エンジンの大型トラックに採用したとし ても、エンジンの軽負荷運転時に3気筒を休止させる運転が殆んど不能なため、以下に示したように、僅かな走行燃費 の改善しか得られない憂き目を見ることになるのである。
● 日野自動車の「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休止システム」による燃費改善
このように、日野自動車の「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休止システム」において大型トラ
ックの「高速道走行」および「重量車モード燃費」の改善の機能・効果が劣る理由は、気筒休止運転時に休止気筒の 吸・排気弁の停止によるターボ過給機のサージング発生の不具合のため、6気筒エンジンの3気筒だけを稼動する気 筒休止が殆ど不能となる構造的な欠陥問題が解決・解消できないことである。したがって、日野自動車の「全気筒連 結の過給機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休止システム」は、大型トラックの「高速道走行」および「重量車 モード燃費」を向上する技術としては、将来的にも失格と考えられる。
3 燃費改善機能の劣る欠陥の気筒休止の論文を発表した日野自動車の意図・目的
前述のように、日野自動車は、自動車技術会2014年秋季大会において、「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁
停止式の気筒休止システム」を大型トラックの採用した場合の実走行時の燃費改善に関する論文を堂々と発表した。 そして、この論文では、全気筒に1台のターボ過給機を連結する形態で2段過給とし、且つ吸・排気弁の停止機構(= VVA:Variable Valve Actuation機構)した装着した形態の気筒休止システムを採用した大型トラック用6気筒過給ディー ゼルエンジンを想定し、シュミレーション計算により、この気筒休止システムによる燃費改善の効果を推定・評価を行っ たのである。
しかしながら、この日野自動車の「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休止システム」は、エンジ
ンの軽負荷時に気筒休止する気筒の吸気弁・排気弁を停止させる機構のため、エンジンの気筒休止の運転を開始し た時点で休止気筒のエンジンの吸気サイクル(=給気サイクル)が休止した際、その休止した気筒数の割合に比例し てターボ過給機の給気流量が激減してしまう構造である。そのため、この日野自動車の「全気筒連結の過給機を備え た吸・排気弁停止式の気筒休止システム」の過給ディーゼルエンジンは、多くの気筒数を休止する気筒休止の運転を 開始した場合には、ターボ過給機の給気流量が激減するため、その時点でターボ過給機にはサージングが必然的に 起こることになる。
そして、日野自動車は、自動車技術会2014年秋季大会において、「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式
の気筒休止システム」は、エンジンの1/2負荷近辺より以下の低負荷時においては、ターボ過給機のサージングの発 生によって6気筒エンジンの3気筒を休止させる運転が殆んど不能となる欠陥のあることを結論付けた論文を発表した のである。このような欠陥技術に関する論文発表は「利敵行為」となるため、その研究結果を論文に纏めて社外に発 表しないのが通例である。しかし、日野自動車が「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休止システ ム」の欠陥を解析した論文を敢えて発表したことは、従来の常識で考えられないことだ。何しろ、新しく発想・提案した技 術そのものに欠陥にある技術の研究開発を実施することは、常識的には無能な技術者・専門家の証である。そして、 更に、この欠陥のある技術の研究開発の結果を論文にまとめて対外的に発表することは、この論文の著者自身は勿 論のこと、その会社の技術力の不足を世間に晒すことになる。そのようなことは、誰でも理解していることだ。ところが、 不思議なことに、日野自動車の永吉 学氏、高安正純氏、辻 幸浩氏は、もともと構造的な欠陥のある「全気筒連結の 過給機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休止システム」を取り上げ、この欠陥技術を大型トラックに採用した場合に生 じる燃費改善不良となる理由を纏めた論文を発表したのである。
そもそも、この日野自動車の「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休止システム」は、エンジンの
軽負荷時に燃費改善のために多数の気筒を休止させた場合には、ターボ過給機のサージング発生のためにエンジン 運転が不可能となる構造の技術である。このエンジンの軽負荷時に多数の気筒を休止させるエンジン運転が困難な 「気筒休止システム」では、エンジンの軽負荷時に十分な燃費改善を実現することが困難である。そのため、エンジン の軽負荷時に燃費改善を図る技術としては、この日野自動車の「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式の 気筒休止システム」は、構造的に欠陥を持っていることが明らかだ。つまり、日野自動車は、構造的な欠陥のある「全 気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休止システム」を恥ずかしげもなく提案し、その気筒休止システ ムの構造的な欠陥を説明・指摘する論文を、厚顔無恥にも自動車技術会2014年秋季大会において発表したことにな る。このことは、謂わば、ディーゼルエンジンの「気筒休止」に分類できる全ての技術を貶める目的のために、日野自 動車が「自作自演?」に類する行為を行ったと見ることも可能である。仮にも、これが事実であれば、日野自動車は、 一流企業としては品性下劣な論文を発表したことになると考えられる。これは、何とも見苦しいことではないだろうか。
従来、自動車メーカが燃費改善の新技術に関する論文発表する目的は、社内の研究で開発に成功した技術につい
ての論文を発表し、自社の技術力の高さを誇示するためである。そのため、これまでは、大抵の自動車メーカは、自社 で開発に失敗した技術の研究開発の結果を論文に纏めて発表しないのが通例である。そして、自社で開発に失敗した 技術の研究結果の論文を社外発表することは、他の自動車メーカに「研究開発を実施してはいけない技術内容」・「将 来的に実用化が不能な技術」としての貴重な社内情報を提供することになる。これは、自動車メーカにとっては、立派 な「利敵行為」である。そのため、自動車メーカは、研究開発に成功した場合に限って論文を発表するのが通例であ る。その結果、これまでの自動車技術会の技術論文を見ると、殆どの論文には、「開発に成功した」、「開発の方向が 見出せた」等の研究開発に成功した結論が記載されており、「この技術の欠陥が見出せた」との不成功の結論を目に することが殆ど無いのである。このことから、大型トラックの走行燃費改善面の構造的な欠陥をシュミレーション計算に よって実証した「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休止システム」に関する日野自動車の論文 が、以下に異常であるかが理解できたのではないだろうか。
もっとも、この日野自動車の「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休止システム」では、多くの気
筒を休止する気筒休止運転を開始した場合には、休止気筒の吸気弁・排気弁が停止によってターボ過給機の吸気流 量(=給気流量)が激減する。その時点でターボ過給機がサージングが必然的に引き起こされるて正常なエンジン運 転が不能となることは、ターボ過給機の機能・性能を熟知したエンジン関係の技術者・専門家であれば、容易に理解で きることである。これは、「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休止システム」における構造的な欠 陥である。そのため、常識的に考えれば、この論文の著者である永吉 学氏、高安正純氏、辻 幸浩氏は、この「全気 筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休止システム」に関する論文発表を極力、避けたかったのではない だろうか。そして、彼らは、この欠陥のある気筒休止技術に関する論文発表を回避することに努力した筈と、筆者には 思えるのである。
ところが、日野自動車は、自動車技術会2014年秋季大会において、堂々と「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気
弁停止式の気筒休止システム」の欠陥を解析した論文の発表を敢行したのである。然らば、如何なる動機・理由によっ て、日野自動車は、この欠陥技術である「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休止システム」の論 文を発表したのであろうか。筆者の勝手な邪推を披露させていただくと、以下の通りである。
● 日野が「技術的な欠陥のある気筒休止」の論文を発表した理由(筆者が勝手に推定した理由)
なお、この論文には「気筒休止システムと称する新技術が近い将来に実用化できたとしても、大型トラックの走行燃
費を十分に改善することが困難」とする意味を匂わせる記述があるようにも見えるのである。そして、「気筒休止システ ム」と称する技術は近い将来の実用化が困難であり、仮に、この技術が実用化できたとしても、大型トラックの走行燃 費を十分に向上することは困難であることを、国土交通省に理解して貰うことが日野自動車の論文発表の動機である 可能性も考えられる。そして、更に付け加えれば、この日野自動車の論文発表は、基準の強化が予定されている次期 の重量車燃費基準を緩いレベルに抑えて貰いたいがための国土交通省に対するトラックメーカの姑息な広報宣伝活 動の一環のようにも思えるが、如何なものであろうか。つまり、この日野自動車の論文発表は、大型トラックには十分 な重量車モード燃費を向上できる技術が現時点で不明であることを国土交通省に間接的に訴えるための行為とも考え られる。その場合は、日野自動車が日本のトラックメーカのトップ企業であるが故に、理不尽な行為を実行する辛い役 目を率先して日野自動車が引き受けたのかも知れない。そして、このことが仮に事実であれば、その場合には、この論 文の著者である永吉 学氏、高安正純氏、辻 幸浩氏の諸氏は、婆(ばば)を引く不幸な役目を上司から命令されてしま ったようにも思えるのである。その場合には、彼らには「御愁傷様」としか言いようの無いことである。
それとも、この論文の著者である永吉 学氏、高安正純氏、辻 幸浩氏の諸氏は、日野自動車の「全気筒連結の過
給機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休止システム」が次項に示した筆者提案の2ターボ過給機方式の気筒休止エン ジン(特許公開2005-54771)の気筒休止システム(2005年3月3日特許公開、2006年4月に著者のホームページで公開) よりも格段に優れた大型トラックの燃費改善機能を有する新技術であるとの信念・確信を持った特異な考え方の技術 者・専門家であるかも知れない。その場合には、永吉 学氏、高安正純氏、辻 幸浩氏の諸氏は、自動車技術会2014 年秋季大会において、この日野自動車の「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休止システム」の論 文を誇らしく発表したものと推測される。仮に、これが事実であれば、永吉 学氏、高安正純氏、辻 幸浩氏の諸氏は、 ターボ過給機の特性を全く理解しないことになり、過給ディーゼルエンジンを研究開発する技術者・専門家としては失格 のように思えるのである。そして、彼らには日野自動車提案の「吸・排気弁停止式の気筒休止システム」が欠陥技術で あるとの自覚が無いために、あろうことか、日野自動車の「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休 止システム」の研究開発を推進することは将来的に大型トラックの十分な走行燃費の向上が可能であると、意気揚々 と発表した可能性もあると考えられる。その場合には、日野自動車の技術者・専門家の諸氏は、自身の無能を世間に 晒していることに気付いていないと思われる。
4.著者提案の優れた燃費改善機能の気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の特許
4−1 筆者提案の気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の特許技術の内容
著者が提案している気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の特許技術は、大型トラック用6気筒エンジン
を3気筒の気筒群に2分割し、それぞれの気筒群に1台の過給機を装着したものである。したがって、片方の気 筒群を休止して他の気筒群だけで運転しても、稼動する気筒群の吸気量(=給気量)は変化しないため、この 稼動する気筒群のターボ過給機がサージングを起こす恐れが全く無いシステムである。そして、この気筒休止エ ンジン(特許公開2005-54771)の気筒休止システムでは、休止気筒の吸気弁・排気弁を停止させる吸・排気弁停止の 装置式は、不要である。勿論、休止気筒の吸気弁・排気弁を停止さて休止気筒のポンピング損失の低減による更なる 燃費向上を図りたい人には、この気筒休止システムに吸・排気弁停止機構を併用することも可能である。
● 過給6気筒エンジンにおる気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)のシステム図
なお、この気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の機能と効能について詳しく知りたい方は、気筒休止エンジンに
よる大型トラックの低燃費化、気筒休止は、ディーゼルのNOx削減と燃費向上の一挙両得の技術だ!、気筒休止は DPFの自己再生を促進 (強制再生の削減で燃費悪化を防止)、およびディーゼルの気筒休止は、コールドスタートの NOx削減にも有効だ!のページをご覧いただきたい。
また、この気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の特許技術では、、エンジンの1/2負荷以下において、3気筒
の気筒群だけを稼動する気筒休止運転が可能なため、大型トラックの走行燃費を十分に向上することが可能である。 ところが、日野自動車の「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休止システム」は、エンジンの1/2 負荷以下の軽負荷においてにおいて、1〜2気筒の気筒しか休止できない構造であるため、大型トラックの走行燃費を 十分に向上することが困難である。したがって、気筒休止を用いて大型トラックの十分な走行燃費の向上を可能にする ためには、この気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の技術を採用すべきことが明らかである。
● 過給6気筒エンジンにおる気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の燃費噴射量制御の一例
この燃費噴射量の制御方式では、気筒休止エンジンの2/4負荷〜4/4負荷の範囲において、第1気筒群の3気筒
は常に全負荷運転となる。したがって、以下の2/4負荷〜4/4負荷の範囲においても燃費が良好なエンジン運転が 可能である。
● 筆者提案の気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の気筒休止制御のマップ
エンジンの1/2負荷以下において、3気筒の気筒群だけを稼動する気筒休止運転が可能である。
4−2 筆者提案の気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の特許技術における燃費改善の予測
著者が提案している気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の特許技術は、大型トラック用6気筒エンジンを3気
筒の気筒群に2分割し、それぞれの気筒群に1台の過給機を装着したものである。したがって、片方の気筒群を休止し て他の気筒群だけで運転しても、稼動する気筒群の吸気量(=給気量)は変化しないため、この稼動する気筒群のタ ーボ過給機がサージングを起こす恐れが全く無いシステムである。そして、この気筒休止エンジン(特許公開2005- 54771)の気筒休止システムでは、休止気筒の吸気弁・排気弁を停止させる吸・排気弁停止の装置式は、不要である。 勿論、休止気筒の吸気弁・排気弁を停止さて休止気筒のポンピング損失の低減による更なる燃費向上を図りたい場 合は、この気筒休止システムに吸・排気弁停止機構を併用することも可能である。この気筒休止エンジン(特許公開 2005-54771)の特許技術は、エンジンの2/4負荷以下において、3気筒の気筒群だけを稼動する気筒休止運転が可 能なため、大型トラックの走行燃費を十分に向上することが可能であり、この気筒休止システムを採用した大型トラック の燃費改善は、以下の通りである。
● 著者提案の気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の特許技術による燃費改善
こ のように、著者が提案している気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)は、大型トラックの「高速道走行」および
「重量車モード燃費」を共に5〜10%も向上できる燃費改善の機能・効果の優れた特許技術である。それに対し、日野 自動車の「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休止システム」は、「高速道路の走行燃費が4%の 改善」であり、「重量車モード燃費が2〜3%の改善」しか実現できない燃費改善の機能・効果の劣る技術である。この ことから、将来的に大型トラックの燃費向上を図る技術としては、著者が提案している気筒休止エンジン(特許 公開2005-54771)が我が国で広く実用化される可能性は、ほぼ間違いないと考えられる。
5.日野提案のシステムの欠陥を排除・除去した筆者提案の気筒休止の技術
そもそも、日野自動車の「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休止システム」は、全気筒連結の
過給機を備えた吸・排気弁停止式の特徴的な構造のため、エンジンの軽負荷時に多数の気筒を休止するとターボ過 給機のサージング問題が発生する構造的な欠陥がある。そのため、日野自動車提案の気筒休止システムを6気筒過 給エンジンに採用した場合、エンジン軽負荷時に3気筒を休止させる運転が殆んど不能と云う解決の困難な問題を抱 えているのである。このようなエンジンの気筒休止運転時に吸気弁・排気弁を停止させる方式の日野自動車提案の 「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休止システム」は、構造的な欠陥のある将来性の無い技術で あると断定しても、間違いが無いと考えられる。
このように、この日野自動車提案の「吸・排気弁停止式の気筒休止システム」は、6気筒エンジンの軽負荷運転時に
3気筒休止の運転が殆ど不能なため、軽負荷のエンジン運転頻度の多い大型トラックの実走行では、3気筒休止によ る十分な燃費改善が不可能である。そのため、この日野自動車提案の「吸・排気弁停止式の気筒休止システム」を大 型ディーゼルトラックに採用した場合、高速道路の走行燃費は4%程度の改善に過ぎず、重量車モード燃費は2〜3% の改善(=筆者の推定)に留まるようである。
これに対し、筆者提案の2ターボ方式の気筒休止システム(=気筒休止エンジン(特許公開2005-54771))は、6気筒
エンジンの2/4負荷以下の軽負荷運転時において、3気筒の気筒群だけを稼動させる気筒休止運転が可能である。 このように、筆者提案の2ターボ方式の気筒休止システム(=気筒休止エンジン(特許公開2005-54771))は、6気筒エ ンジンの軽負荷運転時に3気筒休止の運転が可能である。そのため、軽負荷のエンジン運転頻度の多い大型トラック の実走行においては、3気筒の休止による十分な燃費改善を図ることが可能となる。そのため、この筆者提案の2タ ーボ方式の気筒休止システム(=気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)を大型ディーゼルトラックに採用し た場合には、高速道路の走行燃費や重量車モード燃費は5〜10%程度の改善(=筆者の推定)が容易に実 現できるのである。
このことから、筆者提案の2ターボ方式の気筒休止システム(=気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)は、日野自
動車提案の「全気筒連結の過給機を備えた吸・排気弁停止式の気筒休止システム」に比較し、格段に優れた大型トラ ックの実走行燃費を改善する機能・効能を持つ気筒休止システムであることが明らかである。その状況を纏めると、以 下の通りである。
● 日野提案と筆者提案の気筒休止システムの過給6気筒エンジンにおける稼動気筒数のマップと燃費の比較
日野自動車が自動車技術会2014年秋季大会で講演した論文(文献番号20145364)の「吸・排気弁停止式の気筒休
止システム」は、これまで日本の多くのトラックメーカが多数の特許出願してきた特許技術である。この論文では、日野 自動車は、「吸・排気弁停止式の気筒休止システム」にはターボ過給機のサージング発生の構造的な欠陥があること をシュミレーション計算によって実証したのである。その結果、「吸・排気弁停止式の気筒休止システム」を大型トラック 用の過給ディーゼルエンジンに採用した場合には、大型トラックの走行燃費を十分に改善することが困難な技術である ことを明らかにした。
このように、
さて、世の中に過給ディーゼルエンジンの気筒休止の技術が「吸・排気弁停止式の気筒休止システム」しか存在しな
い場合には、この日野自動車の主張は、至極、真っ当な意見と考えられる。しかしながら、過給ディーゼルエンジンの 気筒休止の技術は、日野自動車提案の「吸・排気弁停止式の気筒休止システム」の他にも、著者提案の2ターボ方式 の気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)が存在しているのである。そして、この気筒休止エンジン(特許公開2005- 54771)は、ターボ過給機のサージング発生の構造的な欠陥が無いために、大型トラックの走行燃費向上の面で格段 に優れた技術である。したがって、この気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の技術を早急に実用化し、大型トラ ックに採用した場合には、大型トラックの実走行燃費や重量車モード燃費の大幅な改善が近い将来に容易に実現でき るこよになる。
以上のことから、「吸・排気弁停止式の気筒休止システム」の構造的な欠陥を解消できる時点まで大型トラックの走行
燃費の大幅な改善が困難であるとする自動車技術会2014年秋季大会の日野自動車の主張は、完全な「誤り」ではな いかと推測される。このような誤った主張を日野自動車が自動車技術会2014年秋季大会で行った理由は、国土交通 省に次期の重量車燃費基準を緩い燃費基準に設定して欲しいがために、日本のトラックメーカのトップ企業である日野 自動車が演じた技術情報操作の一人芝居のように思えるのである。そして、これが事実であれば、何とも浅ましいこと ではないだろうか。また、この一人芝居によって日野自動車が隠蔽しようとする技術情報は、著者提案の気筒休止エン ジン(特許公開2005-54771)の特許技術と推察される。
何しろ、この気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の気筒休止システムは、日野自動車提案の「吸・排気弁停止
式の気筒休止システム」におけるターボ過給機のサージング発生のような構造的な欠陥が無いため、大型トラックの実 走行燃費や重量車モード燃費の大幅な改善が近い将来に容易に実現できる技術である。そして、このことを国土交通 省や世間のトラックユーザ等が理解することになれば、国土交通省は厳しいレベルの次期の重量車燃費基準を設定 し、トラックユーザ(=日本トラック協会等)は気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の技術を大型トラックに採用す ることをトラックメーカに強く要望するものと考えられる。そのような状況になれば、日野自動車を含めたトラックメーカ は、否応なく気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の特許技術を採用せざるを得ない羽目に陥ってしまうものと推 測される。その場合、大抵のトラックメーカ技術者・専門家は、彼らの技術力がポンコツ元技術屋のアイデア提案に完 敗したことになり、プロフェショナルを自認する彼ら自身に能力不足を自覚させられることになる。
そこで、殆んどのトラックメーカ技術者・専門家は、そのような事態に陥る前に、トラックメーカ技術者・専門家は、大型
トラックの実走行燃費や重量車モード燃費の大幅な改善に有効な気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の技術情 報の拡散を懸命に阻止するものと推察される。これについての最も判り易い実例は、自動車技術会2014年秋季大会 で講演した日野自動車の大型トラックにおける燃費改善面での欠陥のある「吸・排気弁停止式の気筒休止システム」 (文献番号20145364)の論文を敢えて発表したことではないかと考えられる。何故ならば、この論文は、ターボ過給機 のサージング発生の構造的な欠陥のある「吸・排気弁停止式の気筒休止システム」を提案し、この気筒休止システム がサージング発生の不具合のために大型トラックの十分な燃費改善が困難と結論付けた内容であり、わざわざ発表す る価値が極めて低い考えられるためである。端的に言えば、「欠陥技術は提案するな!」と云うことである。
さてさて、日野自動車を含む日本のトラックメーカは、大型トラックにおける走行燃費の十分な改善に有効な2ターボ
方式の気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の特許技術を無視・黙殺し、ターボ過給機のサージング発生の構造 的な欠陥を持つ「吸・排気弁停止式の気筒休止システム」の走行燃費不良の実証データを羅列した論文を、今後とも 執拗に発表し続けるのであろうか。そして、構造的な欠陥を持つ「吸・排気弁停止式の気筒休止システム」の論文を発 表し、「大型トラックの走行燃費の大幅な改善が技術的に困難」と神妙な顔で説明し続けるのであろうか。これは、浅学 菲才のポンコツ元技術屋の筆者にも、「馬鹿の寝言」のように思えて仕方が無い。そのような厚顔無恥の姑息な手段を 弄し、日野自動車を含む日本のトラックメーカは、国土交通省が次期の重量車燃費基準を緩い基準値に設定せざるを えないような状況を故意に作り出すため、大型トラックの燃費改善についての虚偽的な技術情報を、強引に発信し続け て行く魂胆・戦略の可能性がある。
ところで、国土交通省の自動車燃費基準小委員会は、次以下に示したように、「自動車の燃費基準の目標年度は、
将来的な技術進展を勘案した上で設定する方針」を今後も堅持するとのことである。このことは、重量車(=大型トラッ ク)の燃費向上の将来的な技術進展の見通しが得られるまで、国土交通省の自動車燃費基準小委員会は、現行の 2015年度重量車燃費基準を強化する次期の重量車燃費基準の目標年度の設定(=答申)を行わないと宣言しているよ うにも見えるのである。
現在、わが国では、以上のような自動車燃費基準の決定プロセスが採用されているため、今後、トラックメーカが「大
型トラックの走行燃費の大幅な改善が技術的に困難」との虚偽の技術内容の論文発表等を積極的に行い、その虚偽 の技術情報を国土交通省の自動車燃費基準小委員会が騙された場合には、自動車燃費基準小委員会は2015年度 重量車燃費基準を強化する次期の重量車燃費基準の目標年度を先送りし続けられることになると推測される。
このような自動車燃費基準の決定プロセスが採用されている日本において、日野自動車は、自動車技術会2014年秋
季大会において、構造的な欠陥を持つ「吸・排気弁停止式の気筒休止システム」の論文(自動車技術会文献番号 20145364)を発表したのである。そして、この日野自動車の論文では、「吸・排気弁停止式の気筒休止システム」は、構 造的な欠陥を持つため、画期的な技術開発によって欠点・難点を克服できない限り、大型トラックの走行燃費の十分な 改善が困難とする内容が記載されている。この「吸・排気弁停止式の気筒休止システム」が構造的な欠陥のために大 型トラックの燃費向上に無効とする日野自動車の論文は、一見したところ、極めて当然の結論を述べているに過ぎな いように見える内容である。しかしながら、ここで筆者が奇異に思えることは、一流企業の日野自動車が最初から構造 的な欠陥の明らかな「吸・排気弁停止式の気筒休止システム」を敢えて選択・提案し、この技術では大型トラックの走行 燃費の十分な改善が困難とする「判りきった結論」・「言わずもがなの結論」をまとめた論文を自動車技術会の2014年 秋季大会で堂々と発表していることである。
つまり、日野自動車は、普通のエンジン技術者・専門家であれば容易に理解できそうな構造的な欠陥を持つ「吸・排
気弁停止式の気筒休止システム」を敢えて提案し、この使い物にならない「気筒休止システム」の欠点・難点を克服して 大型トラックの走行燃費の十分な改善を実現できると空虚な内容の論文(文献番号20145364)を自動車技術会2014年 秋季大会で強引に発表したと見ることも可能である。その場合、この構造的な欠陥の「気筒休止システム」の論文を発 表する日野自動車の目的は、大型トラックの走行燃費の十分な改善が困難とする虚偽的なの技術情報の浸透・拡散 を図っていると見ることも可能である。そして、この日野自動車の「吸・排気弁停止式の気筒休止システム」の欠陥技術 の論文発表は、気筒休止エンジンによる大型トラックの低燃費化や気筒休止は、ディーゼルのNOx削減と燃費向上の 一挙両得の技術だ!に詳述している大型トラックの燃費向上とNOx削減の両方を同時に実現できる気筒休止エンジン (特許公開2005-54771)の特許技術を葬り去ることが最大の目的ではないかと、ポンコツ元技術屋の筆者には思える のである。
このような、「吸・排気弁停止式の気筒休止システム」の欠陥技術を敢えて論文発表する日野自動車の行為は、
『嘘?でも大声で堂々と主張し続ければ、世の中の「馬鹿?」は信じてしまうもの』とする古くから巷で囁かれている詐欺 師的な思考に基づいたもののように思えるのである。つまり、何が何でも、「嘘は最後まで吐き通せ!」との手法であ る。このような、詐欺的な技術論文の発表を日野自動車の幹部が承認した背景には、将来の何れかの時期に論文の 欠陥が露見したとしても、「吸・排気弁停止式の気筒休止システム」の欠陥論文によって「大型トラックの走行燃費の大 幅な改善が技術的に困難」との虚偽の技術情報が浸透・拡散できたことにより、2015年度重量車燃費基準を強化する 次期の重量車燃費基準の目標年度の先送りと云う目的が達成できているいるとの考えに基づくのではないかと推測さ れる。何はともあれ、日野自動車の「吸・排気弁停止式の気筒休止システム」の論文の欠陥が露見した時には、既に 日野自動車と他のトラックメーカは、2015年度重量車燃費基準を強化する次期の重量車燃費基準の目標年度の先送 りと云う実利を得ていることになりそうだ。
そして、2015年度重量車燃費基準の強化の目標年度が2024年度までの先送りが実現できた場合、大型トラックの燃
費向上とNOx削減の両方を同時に実現できる気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の特許技術が権利消失の時 期を迎えるため、日野自動車と他のトラックメーカは、この特許技術を自由気ままに自社の大型トラックに採用する利 益を得ることができるのである。これに対し、仮に、今後、国土交通省の自動車燃費基準小委員会が「吸・排気弁停止 式の気筒休止システム」の欠陥論文(自動車技術会文献番号20145364)に惑わされて「大型トラックの走行燃費の大 幅な改善が技術的に困難」との認識を植えつけられることにより、大型トラック等の2015年度重量車燃費基準を強化す る次期の重量車燃費基準の目標年度を2024年度までの先送りすることになれば、大型トラックの燃費向上とNOx削減 の遅れによる迷惑を被るのは、多くの一般国民であることは間違いないだろう。何故ならば、政府は大型トラックの新 たな低燃費・低排出ガス基準を早期に設定せよ!に詳述しているように、気筒休止エンジン(特許公開2005- 54771)の特許技術を大型トラックに採用した場合、「NOx排出値= 0.23 g/kWh(JE05モード or WHTCモード) までの削減」と「2015年度重量車モード燃費基準よりも+10%程度の燃費向上」を達成した大型トラックが容 易に実現できるのである。
以上のように、「気筒休止システム」と称する技術には、自動車技術会2014年秋季大会で日野自動車が論文(文献
番号20145364)にまとめて発表した走行燃費改善の機能・効能に構造的な欠陥を持つ「吸・排気弁停止式の気筒休止 システム」の他にも、大型トラックのNOx削減と走行燃費改善の機能に優れた気筒休止エンジン(特許公開2005- 54771)の技術が2005年3月に特許公開されているのである。このように、大型トラックのNOx削減と走行燃費改善に極 めて有効であり、且つ、容易に実用化が可能なな気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の気筒休止の技術が既に 存在しているにもかかわらず、日野自動車は自動車技術会2014年秋季大会で構造的な欠陥を持つために実用化の 困難な特異な「吸・排気弁停止式の気筒休止システム」の論文(文献番号20145364)を発表したのである。
この日野自動車の講演論文(文献番号20145364)で発表した「吸・排気弁停止式の気筒休止システム」は、構造的な
欠陥を持つために実用化の極めて困難な特異な技術である。この日野自動車の講演論文では、基本的な構造的に欠 陥のある気筒休止を選択し、この気筒休止の技術の不具合を詳細に解析して実用化が極めて困難なことを示唆する 内容の纏めた上で、大型トラックの燃費向上が技術的に容易でないと結論付けているようだ。つまり、自動車技術会 2014年秋季大会で日野自動車が発表した講演論文(文献番号20145364)は、大型トラックの燃費改善技術として最初 から欠陥が明らかな「吸・排気弁停止式の気筒休止システム」を敢えて選択し、この「気筒休止」の技術の問題点を詳 細に解析して、実用性の無い技術であること詳細に説明しているのである。通常、一流の企業の論文では、最初から 欠陥が明らかな技術について、その技術の問題点を詳細に解析して、実用性の無い技術であること結論付ける「自作 自演」のような無駄な論文は発表しないものである。これは、その企業が「馬鹿丸出し」と見られる研究開発を世間に晒 すことになるためである。
ところが、日野自動車は、そのような「会社の恥」をものともせず、走行燃費改善の機能・効能に構造的な欠陥を持つ
「吸・排気弁停止式の気筒休止システム」の論文を自動車技術会2014年秋季大会で発表したのである。このような厚 顔無恥とも思えそうな論文を日野自動車が自動車技術会2014年秋季大会において敢えて発表したのは、「気筒休止」 と称する技術は、ディーゼルエンジン搭載の大型トラックにおける走行燃費(=重量車モード燃費)の改善が困難であ るとの風評を広めることが狙いの可能性が考えられる。そして、その真の目的は、大型トラックのNOx削減と走行燃費 改善の機能に優れた気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の特許技術を葬り去るための大芝居のようにも見える のである。このことについては、大型トラックの走行燃費の改善技術の開発促進を指導する立場にある国土交通省 は、この日野自動車の行為を容認しているようであれば、国土交通省もまた走行燃費改善の機能に優れた機能・効能 を発揮する気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の特許技術を無視・黙殺する日野自動車の方針に賛同している ことになる。しかし、このようなことは、国土交通省の施策としては、現実的に有り得ないと考えるのが妥当と思われる。 何故なら、日本のトラックメーカの技術者・専門家や国土交通省の官僚の全ての人達は、大型トラックにおける早期の 大幅な走行燃費の向上を切望している筈と、常識的には推測されるためである。
ところで、わが国の燃費基準策定等について検討を行う国土交通省の自動車燃費基準小委員会は、下記のように、
日本を代表するエンジン関係の学者・専門家によって構成されている。
このように、国土交通省の自動車燃費基準小委員会は、委員長および半数の委員が日本を代表するエンジン関係
の学者・専門家で構成されている。そのため、エンジン関係の学者・専門家が過半数を占める国土交通省の自動車燃 費基準小委員会は、気筒休止エンジンによる大型トラックの低燃費化や気筒休止は、ディーゼルのNOx削減と燃費向 上の一挙両得の技術だ!に詳述しているように、2014年9月時点では当然のことながら、「NOx排出値= 0.23 g/kWh (JE05モード or WHTCモード)までの削減」と「2015年度重量車モード燃費基準よりも+10%程度の燃費向上」を達成し た大型トラックを実現できる唯一の方法・手段が気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の特許技術であることを十 分に理解・認識しているものと推測される。何故ならば、この気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の特許技術 は、2005年3月に特許公開され、2006年4月7日公開の筆者のインターネットのホームページで公開している。
また、国土交通省の自動車燃費基準小委員会は、構成人物の過半数が日本を代表するエンジン関係の学者・専門
家であるため、自動車技術会2014年秋季大会において日野自動車が発表した(自動車技術会文献番号20145364)の 「吸・排気弁停止式の気筒休止システム」の実用化の困難な欠陥技術であることを性格に理解しているものと推測され る。したがって、日野自動車が欠陥技術の「吸・排気弁停止式の気筒休止システム」の論文発表によって「大型トラック の走行燃費の大幅な改善が技術的に困難」との虚偽的な技術情報を拡散して大型トラック等の2015年度重量車燃費 基準を強化した次期の重量車燃費基準の目標年度を大幅に先送り(=例えば、気筒休止エンジン(特許公開2005- 54771)の特許権が消滅する2024年度頃までの先送り)しようとしても、常識的に考えれば、完全に無駄な徒労に終わ るものと推察される。そのため、例え日野自動車が欠陥技術の論文発表を行って大型トラック等の2015年度重量車燃 費基準を強化する次期の重量車燃費基準の目標年度を大幅に先送りをしようとしても、現在は気筒休止エンジン (特許公開2005-54771)の特許技術を採用することによって「NOx排出値= 0.23 g/kWh(JE05モード or WHTCモード)までの削減」と「2015年度重量車モード燃費基準よりも+10%程度の燃費向上」を達成した大型 トラックを実用化することが可能なため、国土交通省の自動車燃費基準小委員会が2015年度重量車燃費基準 を強化した次期の重量車燃費基準の目標年度を2020年度頃と設定(=答申)しても、大型トラックの生産や販 売を継続実施することに関しては、わが国の大型トラックの燃費向上の技術面から見るても、何の不都合や混 乱も生じない状況である。
ところが、予期しない何らかの政治的な影響力によって、仮に、国土交通省の自動車燃費基準小委員会の日
本を代表するエンジン関係の5人の学者・専門家は、この大型トラックのNOx削減と走行燃費改善の機能に優 れた気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の特許技術を否定、若しくは無視・黙殺する一方、他方では構 造的な欠陥を持つ「吸・排気弁停止式の気筒休止システム」の日野自動車の論文(自動車技術会文献番号 20145364)における虚偽の技術情報を事実とする支離滅裂な判断を下して大型トラック用ディーゼルエンジン の燃費改善の技術を強引に「未開発」の状況にあると認定する可能性も考えられる。その際には、大型トラック の継続生産車において、「2015年度重量車モード燃費基準よりも+10%程度の燃費向上」のレベルの燃費基 準の強化を気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の特許権の消滅する2024年5月以降に設定(=答申) することを国土交通省の自動車燃費基準小委員会が決定するものと推測される。その場合には、自動車燃費基 準小委員会がトラックメーカ(=日本自動車工業会)の「強力な影響力?に支配されている」ことや、若しくは「特別な手 厚い配慮?を受けている」ような状況に置かれている可能性が極めて高いと推察される。
なお、仮に、トラックメーカ(=日本自動車工業会)が自動車燃費基準小委員会に強い影響力を及ぼすことによって
日本の「2015年度重量車モード燃費基準よりも+10%程度の燃費向上」のレベルの次期の重量車燃費基準の強化を 約10年先の2024年度頃の実施とすることに成功した場合には、トラックメーカは、2024年度に消滅する気筒休止エン ジン(特許公開2005-54771)の特許技術をトラックメーカが晴れて自由勝手に大型トラックに採用できることになる。そ して、このことは、自動車燃費基準小委員会から次期の燃費基準に大型トラックを容易に適合させる恩恵が無償で与 えられることになり、且つ、筆者の特許権消滅の特許技術(=策を弄して横取りした特許技術?)を自社の考案した技 術のように偽装して宣伝する特典も与えられることになる。これは、トラックメーカにとっては「願ったり!叶ったり!」で あり、笑いの止まらないことになると考えられる。そのため、今後、国土交通省・自動車燃費基準小委員会が「2015 年度重量車モード燃費基準」の強化の目標年度を2024年度頃に設定(=答申)した場合には、トラックメーカ(= 日本自動車工業会)と自動車燃費基準小委員会との不謹慎な癒着?が存在する可能性は、否定できないこと である。
このように、トラックメーカ(=日本自動車工業会)と自動車燃費基準小委員会との不謹慎な癒着?によって国土交
通省・自動車燃費基準小委員会が「2015年度重量車モード燃費基準」の強化の目標年度を2024年度頃に設定(=答 申)する成果が確実に得られるのであれば、トラックメーカ(=日本自動車工業会)は、極めて投資効果の大きいことに なるが、このようなテレビドラマのような活動を実際に実施しようとしているか否かは、筆者には不明である。しかしなが ら、日野自動車が欠陥技術の「吸・排気弁停止式の気筒休止システム」の講演論文(文献番号20145364)を自動車技 術会2014年秋季大会で発表し、重量車の次期燃費基準の実施を先送り(=例えば、2024年度頃に実施)することを 狙って大型トラックの燃費向上が技術的に困難とする虚偽的な技術情報を拡散していることは事実と考えるが、如何な ものであろうか。
以上のことを勘案すると、今後の「2015年度重量車モード燃費基準」の強化の目標年度の設定に際しては、、国土交
通省・自動車燃費基準小委員会が決定する目標年度の時期(=2020年頃、若しくは2024年頃)の何れかによって、自 動車燃費基準小委員会のエンジン関係の5人の学者・専門家における日本の重要な規制関係の職務遂行の姿勢や、 自動車燃費基準小委員会の諸氏の人間性等を垣間見ることができると考えられる。
もっとも、国土交通省の自動車燃費基準小委員会は、委員長および半数の委員が日本を代表するエンジン関係の
著名な学者・専門家であり、なお且つ、全員が高邁な志の委員で構成されていることを考慮すると、常識的に考えれ ば、実際にトラックメーカ(=日本自動車工業会)と自動車燃費基準小委員会との癒着?の可能性は皆無と考えられ る。そうは云っても、今後、わが国の重量車の次期燃費基準の実施年度が実際に「2020年度頃」か、若しくは「2024 年5月以降」の何れの時期に設定されるのかによって、トラックメーカ(=日本自動車工業会)と自動車燃費基準小委 員会との癒着?の有無が判断・判定できると推測される。その場合の判断・判定の結果は、以下の通りと考えられる。
● わが国の重量車の次期燃費基準の実施年度が「2020年度頃」に設定される場合
ポンコツ元技術屋の発明した気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の特許技術が実用化されて現実に大型トラ
ックの「NOx削減」と「燃費改善」を促進されることは、新技術の研究開発の使命を負った学者・専門家にとっては高い プライド・自尊心が傷つくことになると考えられる。そのため、これまで自動車燃費基準小委員会は、ポンコツ元技術屋 の発明した気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の特許技術を頑なに無視・黙殺してきたものと推測される。この 特許技術の無視・黙殺は、自動車燃費基準小委員会の学者・専門家が「NOx削減」と「燃費改善」の有効な新技術を開 発できていない事による単なる個人的な嫉妬・憎悪が原因・動機と推測される。ところが、インターネットが発達した現 在では、これまで隠蔽してきた気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の特許技術が無視・黙殺できなくなったと観 念し、この特許技術の存在を自動車燃費基準小委員会が認めることに方針を突然に変更する場合がある。これまで 気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の特許技術を無視・黙殺が自動車燃費基準小委員会の学者・専門家の個 人的な嫉妬・憎悪に起因しているため、この方針変更は極学者・専門家の判断だけで容易に行うことが可能である。そ して、大型トラックの「NOx削減」と「燃費改善」の有効な新技術である気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)この特 許技術を大型トラックに採用することを前提にして「2015年度重量車燃費基準から+10%程度の燃費向上」の燃費基 準の強化を「2020年度頃の実施」に設定した場合は、「実現不能な厳しい大型トラックの燃費基準の強化」とのトラッ クメーカからの不当な批判を封じることができると推測される。なお、この場合には、トラックメーカと自動車燃費基準小 委員会との間に癒着?が無いものと推察される。
● わが国の重量車の次期燃費基準の実施年度が「2024年5月以降」に設定される場合
わが国の重量車の次期燃費基準の実施年度が「2024年5月以降」に設定された場合には、トラックメーカは、2024
年度に消滅する気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の特許技術をトラックメーカが自由勝手に大型トラックに採 用できることになる。これは、トラックメーカが自動車燃費基準小委員会に従来から強く要望してきた状況と推測され る。この状況を強引に作り出すため、自動車燃費基準小委員会は、気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の特許 技術の存在を意図的に隠蔽して「2015年度重量車燃費基準から+10%程度の燃費向上」が技術的に不可能との偽り の技術情報を今後も発信し続けることにより、大型トラックの「2015年度重量車燃費基準から+10%程度の燃費向上」 の燃費規制強化を、この特許技術の特許権が消滅する「2024年5月以降」に設定する可能性がある。その場合に は、トラックメーカと自動車燃費基準小委員会との間に深い癒着?があるものと推測される。
要するに、国土交通省が大型トラックの継続生産車に対して遅くとも2024年5月以降と「NOx=0.23 g/kWh のNOx
規制」のレベル(=規制値)の規制強化の実施することを決定した場合には、国土交通省の自動車燃費基準小委員会 のエンジン専門の学者・専門家とトラックメーカとの間に深い癒着?があったものと推測される。なお、わが国の重量車 における次期燃費基準の実施年度が実際に「2020年度頃」か、若しくは「2024年5月以降」の何れの時期に設定さ れるかについてのポンコツ元技術屋の推定要因・推定動機については、大型トラックのNOx削減と燃費向上に有効な 気筒休止を黙殺する学者諸氏のページにも詳細に記載しているので、興味のある方は御覧いただきたい。
何はともあれ、我が国における大型トラックの飛躍的な実走行燃費(=重量車モード燃費)の改善を早期に実現する
ためには、先ず、日野自動車を含む日本のトラックメーカは、ターボ過給機のサージング発生の構造的な欠陥のため に大型トラックの走行燃費を十分に改善することが困難な「吸・排気弁停止式の気筒休止システム」の研究開発を早急 に中止すべきと考えられる。そして、大型トラックの「実走行燃費」や「重量車モード燃費」を十分に向上できる著 者提案の気筒休止エンジン(特許公開2005-54771)の特許技術の研究開発に、即刻、取り組むことが必要・不 可欠と考える。 うな事柄でも結構です。閑居人宛てにメールをお送りいただければ、出来る範囲で対応させていただきます。 ![]()
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